「史記」と「十八史略」

「史記 中(漢楚篇)」(朝日選書) & 「十八史略精釈」(加藤中道館)

先に書いた「漢文名作選2 歴史」にも項羽と劉邦の話はかなり詳しく載っていて、もちろんそれらは司馬遷の「史記」なのだが、そうなると「史記」そのものを読みたくなるのが人情というもの。ということで、ついでに買ってきたのが朝日選書の「史記」。全部で3冊あるうち、真ん中の「漢楚篇」だけというのがいかにも中途半端だが、とりあえず読みたい所を。「史記」の日本語訳はいくつかあるみたいだが、この本は原文(白文)と訓読(書き下し文)もついていて、漢文を読みたいという欲求にも応えてくれる。文字が小さいのが難点だが、この小冊子にこれだけの内容なのだから致し方ない。

歴史といえば、高校生の頃に買うだけ買った「十八史略精釈」という本を実家から持ってきていたのだった。文法詳解などと付いているから学習参考書の類なのだが、古文漢文苦手の高校生には荷が重かったに違いなく、見てみると、最初の方にしか読んだ形跡がない(笑)。というか、最初の方はあまり面白くないってば。項羽と劉邦のあたりを読めば少しは面白かっただろうに。学習参考書らしく、原文(レ点、一二点など付き)、その下に書き下し文、そして現代語訳、文法、参考事項など詳しく、けっこう楽しい。

いまさら言っても詮無いことではあるが、漢文、世界史と別々の物としてではなく、「古代中国の歴史および漢文」という形、あるいは「司馬遷の史記を読む」でも良い、とにかく内容的にまとまった形で提示してくれれば、もう少しは面白がって勉強したのではないだろうか、と思う。ま、老後の楽しみに取っておいたと考えれば良いか :mrgreen:

“「史記」と「十八史略」” への3件の返信

  1. 😈

    おはようございます。
    漢文の方はいかがでしょうか。

    漢文といえば、わたくしの高校は他とは少し違った形で時間割が配置せられており、現代文2、古文2、漢文1といった感じで、漢文が必ず1単位あるような構成でした。
    Sukarabeさんの折は「古典1乙」「古典2」なんて科目があったことと存じますが。。。

    漢文の授業は予習必須で、それを怠ると「本文(ほんもん)3回、解釈3回!明朝!」ということで、明朝までに本文を3回、和訳を3回書き上げねばならないという過酷な宿題が待っておりました。

    そんなこんなで漢文の根本的な勘は今でも脳の片隅に残っていると言った感じでしょうか。自爆

  2. >右衛門佐壽雄さん

    教科書は何だったでしょうか、ほとんど記憶がありません(笑)。何故か未然形につく助動詞とかいうのが記憶にありまして、それが古文についての唯一の知識だったりします(苦笑)。
    「ずむじるらるすさすしむまほしましり未然」というフレーズが頭から離れずに困っておりまする(爆)。

  3. フレーズ追加メモです

    らし、べし、めり、らむ、けむ、まし、む、むず、べらなり、推量

    をかしうつくし、うつくしかわいらし

    大今水増(だいこんみずまし)…大鏡、今鏡、水鏡、増鏡、の順

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