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2004年11月13日

博士の愛した数式

昨日,西武リブロにぶらっと寄ったら,入り口近くの平積みのところに「博士の愛した数式」という小説があった。帯に,本屋の店員が選んだうんぬんとあったのと,タイトルに惹かれてちょっとだけ立ち読みしてみた。まず最初のページ,次に最後のページというたちの悪い読み方(笑)。その他もパラパラと見たが,数学の部分は小学生でも理解できるもので,まあ小道具として使われているだけで,メインは「博士」と「私」,そして私の息子である「ルート」のほのぼのとした人間関係ということなのだろう。そうでなくては,こんなに人気があるはずはない。

WEB本の雑誌/書評・2003年の課題図書/博士の愛した数式(新潮社,小川洋子)

ということで,面白いとは思ったものの,買うところまでは行かなかったのだが,最終ページに書いてある内容は,なかなかの奥深い定理なのだった。

それは,例の,素数の形状に関するものだ。2以外の素数(それはすべて奇数なのだが)は4で割ったときに1余るものと,3余るものに分けられる。

4で割ったときに1余る素数とは,具体的に言えば,
5,13,17,29,37,etc.
である。これらは,すべて平方数の和として表すことができる。
5=12+22
13=22+32
17=12+42
29=22+52
37=12+62
こんな調子だ。
他方,4で割ったときに3余る素数
3,7,11,19,23,31,etc.
はこのように表すことができない。

これはまことに美しい定理であって,ガウスが平方剰余の相互法則を発見する最初のきっかけともなったものだ。残念なことに,どの証明もpが4n+1型の素数のときに,pを法として(-1)が平方剰余となることに基づいている。そして,その証明はそう簡単ではない。

投稿者 sukarabe : 2004年11月13日 07:39

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コメント

小川洋子の「冷めない紅茶」が好きです。
今読みかけの本が終わったらお薦め(?)されちゃいます。

投稿者 たかみ316 : 2004年11月13日 20:40

読んだら感想聞かせて下さいね!

投稿者 sukarabe : 2004年11月15日 06:53

ダビンチ・コードもよかったよ~~~

投稿者 kebaneco : 2004年11月15日 21:52

きゃぁ~!読書の秋だぁ!!
お奨めされちゃおう(^-^)b
早く天上の青読み終えなくちゃ……(ちょっとあきて来ました。泣)

投稿者 たかみ316 : 2004年11月15日 23:04

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