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2005年11月26日(土曜日)

円錐台の体積 [ 数学 ]

円錐の体積が \frac{1}{3}\pi r^{2}h となることは学校で習うが,円錐台は教えないのかな? 上の面の半径をa, 下の面の半径をb, 高さをhとすれば,円錐台の体積は,
\frac{1}{3}\pi(a^2+ab+b^2)h
となる。子供の頃に通った塾で教わったと思うが,昨日,ある人に「マニアックな公式ですね」と言われてしまった(笑)。

この公式については楽しい記憶がある。第一に因数分解の公式
a^3-b^3=(a-b)(a^2+ab+b^2)
を習っていたので,格好の応用問題だったのだ。円錐の体積の式とこの因数分解を合わせると,円錐台の体積の式を導くことができる。

もう一つは,円錐の体積はどうして円柱の体積の\frac{1}{3}倍になるのか,に関する事。誰しもが疑問に思い,学校の先生は理由を教えてくれない(多分)。塾の先生に尋ねても,たしか「そうなっとるんだ」とか言われたような(笑)。ところが,円錐台の公式を教わったとき,ピンと来たのだ。ここにヒントがあると。

子供なりに次のように考えてみた。円錐の体積が同じ底面と高さをもつ円柱の体積の定数倍になることはもっともらしい。よって,円錐の体積は,ある定数Cにより
C\cdot \pi r^{2}h
と表されるだろう。すると,円錐台の体積は,
C\cdot \pi(a^2+ab+b^2)h
となる。さて,ここが,ポイントだ。円錐台を特殊化すると円錐だけでなく円柱にもなる! そこでa=b=r, つまり半径rの円柱にしてみると,円柱の体積は
C\cdot 3\pi r^{2}h
となる。ところが,これは \pi r^{2}h に一致するはずじゃないか。ということは
C=\frac{1}{3}
でなければならない。やったー,バンザイ。

自分の発見にわくわくしたのだったが,まわりの反応が芳しくない(苦笑)。友達に話しても,???という状態。当時Blogがあったらなあ。あーすっきりした(笑)。

投稿者 sukarabe : 2005年11月26日 09:19

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コメント

 sukarabe様

 EROICAというペンネームのものです。EROICAとはベートーヴェンの交響曲第3番の題名です。以前楕円関数のことでおいで下さいましたよね。
 昨晩のcalcさんのブログ、ε-δで白熱してましたね。とても面白かったです。そこで見かけたので、ここを訪れました、
 そしたら、円錐の体積が1/3になることの素晴らしい考察があるじゃないですか。
 感服いたしました。私は中学時代ずっと疑問に思っていて、高校に入ってから積分を学んで、やっと納得したのです。
 でももう一つ、立方体を対角線で切り分けると、6つになるので、高さが立方体の一辺の半分の角錐は1/3だ、という証明が出来ることを後で知りました。
 いずれにせよ、sukarabe様の(再?)発見。見事です。

投稿者 EROICA : 2005年11月29日 00:27

>EROICAさん
いつぞやはおじゃましました。
なるほど,立方体を6個の正四角錐に分割するわけですね。へえ〜これはみごとですねえ。

投稿者 sukarabe : 2005年11月29日 01:50

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