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2007年08月21日(火曜日)

シグマの公式と組合せの話 [ 数学 ]

先日、知り合いに教わった\sum_{k=1}^{n}k^2の求め方。知ってる?って聞かれて、いや、と答えたのだが、なんかDeja-vuのような気もする。最近、すぐに忘れるから(笑)。以下で組合せの記号が出てくるが、普通 {}_n{\rm C}_rと書くところを、ここではC(n,r)と書く。mimeTeXでこれを書くと、ときどきうまく行かないものだから。

nを自然数として、1\leq x<z\leq n+1, 1\leq y<z\leq n+1を満たす整数の組(x,y,z)の個数を考えるのだという。なるほど。z=k+1と固定すれば、x, yはそれぞれ1からkk通りずつだから、(x,y)のペアはk^2通り。それをk=1, 2, \cdots, nでシグマすれば良いから、\sum_{k=1}^{n}k^2になる。

これを別の方法で数えようというのであった。xyが等しいか否かで場合分けする。x=yのときは、1からn+1から異なる2個を選んで、大きい数をz, 小さい数をxyにすればよいので、C(n+1,2)通り。x\neq yのときは、1からn+1から異なる3個を選ぶことになる。最大のものをzとし、残りをxyに割り振る。どちらをxにするかで2倍だけあるから、C(n+1,3)の2倍。以上を合わせれば、上の\sum_{k=1}^{n}k^2に一致するはずだから、
\sum_{k=1}^{n}k^2=C(n+1,2)+C(n+1,3)\times2=\frac{n(n+1)}{2}+\frac{n(n+1)(n-1)}{6}\times2
となる。

ふーん、いろんな事を考えるものだ。それにしても、やっぱり、何処かで読んだことあるかも・・・。

投稿者 sukarabe : 2007年08月21日 14:23

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コメント

にゃ~るほど~~面白いですねぇ。
僕は初耳でした。
暇つぶしにk^3の和の公式も計算してみちゃいました。
っていうか,暇人?>自分(苦笑)

投稿者 オオハシ : 2007年08月21日 20:19

オオハシさん、こんにちは。
なるほど、同じ方針で3乗の和も計算できそうですね。(x,y,z,w)でwだけが他より大きいという組の個数ですからね。でも、x,y,zの値で異なるものが何個かで分類することになるから、少し手間がかかりますね。お疲れ様!(^_^)

この話、最初は面白いと思ったのですが、よくよく考えると、良く知られている次のヴァリエーションにすぎないようにも思います。
C(n+1,3)を3つのうちで最大になるものの値ごとに分けてシグマして、
Σ C(k,2)=C(n+1,3)
とするやつです。まあ、累乗和を直接組合せの問題に結びつけるところがミソなんでしょうね。

投稿者 sukarabe : 2007年08月22日 06:58

ははぁ。勉強になります。

ΣC(k,2)=C(n+1,3)

ΣC(k,1)=C(n+1,2)

を使えば,

Σk^2=Σk(k-1)+Σk=2ΣC(k,2)+ΣC(k,1)

とやって理屈を考えないで導けちゃうってことかぁ。

というか,裏技的な感じで扱われることが多い,

Σk(k+1)=n(n+1)(n+2)/3

Σk(k+1)(k+2)=n(n+1)(n+2)(n+3)/4

などの公式なんかがむしろサクッとでてきちゃいますねぇ。

いやぁ,知識が浅いのがsukarabeさんにバレてしまいお恥ずか
しいですが,いろいろ分かってすごくためになりました。

投稿者 オオハシ : 2007年08月23日 00:29

いやいや、知っている内容でも、ちょっと見方を変えると「へえ~」ということもありますし、日々新たな発見ですよ(^_^)。

投稿者 sukarabe : 2007年08月23日 10:39

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