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2005年11月04日(金曜日)

ガウス和に向けた準備(2) [ 数学 ]

周期の積に計算例の続き。前と同じくp=13, e=3, f=4の場合。原始根はg=2にとっている。 4項周期も前と同じく
\eta_0=\zeta^1+\zeta^8+\zeta^{12}+\zeta^5\\ \eta_1=\zeta^2+\zeta^3+\zeta^{11}+\zeta^{10}\\ \eta_2=\zeta^4+\zeta^6+\zeta^{9}+\zeta^7
とし,\eta_1\eta_2を計算してみると,前回と同様にして,
\eta_1\eta_2\\
=\zeta^2(\zeta^4+\zeta^6+\zeta^{9}+\zeta^7)\\
+\cdots\\
+\cdots\\
+\cdots
となる。ここで\cdotsの部分は省略したが,前回と同じく,サイクリックにずらして縦の列をまとめると周期になっている。これは一般的にも簡単に示される。 第1列を足したものは,\zeta^6を含む周期である。同様に,第2列は\zeta^8を含む周期,第3列は\zeta^{11}を含む周期,第4列は\zeta^9を含む周期となる。

ここで,次のような記号を導入すると便利だ。\eta^{(\lambda)}により,\zeta^{\lambda}を含む周期を表す。正確には,
\eta^{(\lambda)}=\zeta^{\lambda}+\zeta^{\lambda g^e}+\zeta^{\lambda g^{2e}}+\cdots
とする。従って,
\eta^{(1)}=\eta^{(8)}=\eta^{(12)}=\eta^{(5)}=\eta_1
などとなり,また\lambdapの倍数のときは,
\eta^{(0)}=1+1+\cdots+1=f=4
などとなる。この記号を用いて上の計算を書くと,
\eta_1\eta_2=\eta^{(6)}+\eta^{(8)}+\eta^{(11)}+\eta^{(9)}\\
=\eta_2+\eta_0+\eta_1+\eta_2\\
=\eta_0+\eta_1+2\eta_2
となる。要は最初の分配法則の展開のみを考え,あとはそこで出てくる項を含む周期になるはずだから,とやればよいのだ。

投稿者 sukarabe : 2005年11月04日 23:51

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