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2006年01月15日(日曜日)

eの連分数展開 [ 数学 ]

自然対数の底e=2.71828\cdotsは不思議なことに規則的な連分数展開を持つ。
e=2+\frac{1}{ 1+\frac{1}{ 2+\frac{1}{ 1+\frac{1}{ 1+\frac{1}{ 4+\frac{1}{ 1+\frac{1}{ 1+\frac{1}{ 6+\frac{1}{ 1+\frac{1}{ 1+\frac{1}{ 8+\frac{1}{\ddots}}}}}}}}}}}}
これを発見したのは、例によってEuler(オイラー)だったかな?Eulerが証明したかどうかは知らない。 [追記:Eulerは証明もしていたようだ。] Courant-Robbinsの「数学とは何か」で見て以来、気になっている等式なのだが、証明が載っている本は少ない。 自分が知っている証明の中では、級数や関数の連分数展開から導く方法が自然であり、好きなのであるが、より初等的で短い証明を偶然見つけたので備忘録として記録しておこう。

見つけたのは、William Steinという方のサイト。ハーバード大での講義を元にした初等数論の入門書(PDF版)が置いてあるが、その中にあった。次のページからダウンロードできる。
William Stein : Elementary Number Theory

証明のポイントは、上記の連分数の第n近似分数の分子・分母が満たす漸化式が、積分
T_{n}=\int_{0}^{1} \frac{t^{n}(t-1)^{n}}{n!} e^{t} \,dt
が満たす漸化式
T_{n}=2(2n-1)T_{n-1}+T_{n-2}
と本質的に同じというか帰着できることにある。この証明は、Henry Cohnという方によるもので、表現方法を少し変えたものであると書いてある。そのページに行くと、一番下に、当該のファイルがある(PSとPDFと両方の版)。PDFはフォントの埋め込みのせいか読みにくかったので、PSをPDFに変換して読んでみた。すると、この証明のアイディアはエルミートがeの超越性を証明したときの副産物であり、それを整理・簡略化したものである旨の説明があった。追跡はここまで。エルミートの論文は全集にあたらないとだめかあ。

投稿者 sukarabe : 2006年01月15日 17:28

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