2007年08月20日(月曜日)

長い長いお医者さんの話(チャッペック童話集) [ 本 ]

先日、母の無聊のなぐさめ(?)にと、めったに買わない文藝春秋を買ってきたのだが、小さい字が読めないので最近はあまり読まないとのこと(苦笑)。しかたなく(?)自分で読んでみたのだが、たまに読むと面白いなと思った。たまたま芥川賞発表号だったのだが、受賞作は「アサッテの人」というちょっと変わったタイトル。あまり小説に興味はなく読まないのであるが、なんでも、アサッテの人という小説を書こうとしている自分が主人公であるらしい。入れ子構造ないし自己参照構造というわけだった。LINUXはLinux Is Not UniX の略です、とかいう例のパターンである。あ、初出のGNUの方が良いか。( GNUはGnu's Not Unixの省略形 )

入れ子構造で思い出すのは、子供の頃に読んだ「長い長いお医者さんの話」である。例によって母親からあてがわれた本であったが、今から思うと子供には難しい本だったと思う。魔法使い(たぶん)に医者が話を聞かせるとかいうストーリーだったと思うが、話の中に話があり、果てしなく長いので、はて、今の話はどういう脈絡だったかな、と分からなくなるのだ。よく考えると話全体が医者の話であったりするのだが、そのうちこんがらがってくるのだった。そんな混乱した記憶しかない(笑)。でも、不思議な魅力を持った本であった。

そういう記憶を辿りながら、あれはまだあるのかなあ、と検索してみると、子供向けの文庫として、岩波から出ているようだ。青土社というところからは、著者のチャペックの童話全集というものも出ている。ふーん、ちょっと興味あるなあ。今読んだら子供の頃とは違う面白さがあるような気もするのだが。

投稿者 sukarabe : 11:29 | この記事の固定URI | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年09月17日(日曜日)

UNIXの1/4世紀 [ コンピュータ&インターネット, 本 ]

UNIXの1/4世紀

先日、昼休みにふらっとBook Offに寄ったら、たまたまこの本「UNIXの1/4世紀」を見つけた。何となく知っているエピソードも中にはあるが、初めて知ることも多かった。立ち読みですます予定だったが、つい購入。ああ、生ビール2杯の方が良かったかな(笑)。

C言語の起源がMartin RichardsのBCPL (Basic Combined Programming Language) であることを改めて確認。Multicsに関わっていたKen ThompsonとDenis Ritchieはその関係でBCPLに馴染みがあったようだ。BCPLを簡略化したものがBであり(これはThompsonが設計・開発)、それにデータ型を追加したのがRitchieのCというわけだった。

その他にも、パイプが開発されたいきさつや、Johnsonによるyacc (yet another compiler compiler)、Portable C Compiler の話など、初めて知ることがいろいろあり、なんとなく幸せ(笑)。

投稿者 sukarabe : 19:36 | この記事の固定URI | コメント (0) | トラックバック (2)

2006年09月07日(木曜日)

山内、杉浦「連続群論入門」 [ 数学, 本 ]

部屋の整理をしていると、: 山内恭彦、杉浦光夫 共著の「連続群論入門」が出てきた。恥ずかしながら表現論はほとんど知らない。というか興味がなかった。今でもそれほど興味があるわけではないが、通勤の友としてこれを携帯することにした。小冊子の入門書なのに、かなりの内容がある。

杉浦先生の本はどれもそうだが、この本も丁寧で内容豊富。今日は、AdjointによりSO(3)とSU(2)がほとんど同じこと(つまり上への準同型で、Kernelが1と-1になること)と、Adjointが複素平面の1次分数変換とリーマン球面の回転を結び付けていることを理解した。非常に満足。計算をフォローするのが通勤では難しいのだが、なんとか最後まで読みたいと思う。

投稿者 sukarabe : 22:24 | この記事の固定URI | コメント (2) | トラックバック (1)

2006年03月03日(金曜日)

さよならモトローラ [ コンピュータ&インターネット, 本 ]

はじめて読む6809

まさかMacintoshがインテルCPUにシフトするとは想像できなかった。早晩PowerPCからインテルへの移行が完了するだろう。すると、モトローラとは完全に縁が切れることになる。

思い起こせば、モトローラ製のCPU(モトローラはCPU=Central Processing Unitとは呼ばず、MPU=Micro Processing Unitと言うのだったが)との付き合いは、アスキーから出ていた「はじめて読む6809」ともう一冊さっぱり理解できなかった6809の解説書(行方不明)に始まる。姉妹編で「はじめて読むマシン語」(これはインテル8080およびその上位互換であるザイログZ80の解説書)というのもあり、もしこっちを買っていれば、インテル人生(?)になっていたかと思えば、感慨深いものがある。(←ちょっと大げさだが。)

この本で6809の機械語(正確にはアセンブリ言語だが)に染まったので、当然のごとく皆が買っていたNECのPC-8800ではなく、富士通のFM-77(FM-7の後継機種)を買うことになる。Poor Man's UNIXと揶揄されていた(?)OS-9を載せ(当時の情けない駄洒落に、「OSは何をお使いですか?」「OS-9です。」「OS無いんですか!?」というのがあったが・・・苦笑)、UNIXを夢見る青年であった(大笑)。ああ、なんか何時もマイナー路線を行っているよなあ・・・。ベータしかり、Macしかり、うーむ。

そんな思い出深い本なのであるが、写真はあるものの現物は行方不明(苦笑)。もしかしたら実家なのかも。

投稿者 sukarabe : 18:34 | この記事の固定URI | コメント (5) | トラックバック (0)