KorchnoiのChess Is My Life

Chess Is My Life (Progress in Chess)

今日の午後は,ベッドに横になりながら,Victor Korchnoi (コルチノイ)の Chess Is My Life をずっと読んでいた。チェスの技術書ではなく,コルチノイの自伝。当局からもにらまれ,チェスの為にコルチノイは亡命するのだが,その頃に書かれた本みたいだ。ソビエト社会のいや〜な部分もけっこう書いてあり,ますます Karpov が嫌いになったりした 😉 。フィッシャーへの挑戦権をめぐるトーナメント決勝でコルチノイはカルポフに負けてしまうのだが,カルポフが鮮やかに勝った Sicilian Dragon の一局は,コルチノイに言わせると全てが事前のアナリシスなのだそうだ。

Fischer (フィッシャー) や Spassky (スパスキー)の逸話などもけっこうあって,楽しく読んだのだが,ちょっと目が疲れた。やっぱ,英語は疲れるなあ。

久々の勝利

このところ、携帯でのネット接続を自粛している関係で、電車での暇つぶしはもっぱらチェス。携帯(Nokia N73)用のChess Geniusというプログラムが相手なのだが、こいつが強い。名前はダテじゃないのである。連敗街道まっしぐらなのであった。昨日、久しぶりに気持ちよく勝てたので、これはもう記録するしかないではないか。

戦型はシシリアン・ディフェンス。何故かこのプログラムはいろんなバリエーションを指さずに、ワンパターンな序盤戦になることが多い。シシリアンもそう。黒番(後手番)のシシリアンだとほとんどこのKan/Paulsen variationになる。実はワタシ、これが苦手なのである。今回は幸いにして、途中からScheveningenないしはNajdorf variation的になってきた。セオリー通り、d5のアウトポストをナイトで占めて、キングサイドを攻撃する。これしかできないのよねえ〜 :mrgreen:

Accelerated Dragon

YouTubeでオルガン関係を聴いていたのだが、どういう訳か関連動画にチェスらしきものが・・・(笑)。思わず見てみたところ、チェスの序盤戦講座 :mrgreen: 。黒番(後手番)でアクセルレイティッド・ドラゴンが有力なんだという講座のようです。

YouTube – Accelerated Dragon Assault!

アクセルレイティッド・ドラゴンは、ドラゴン・バリエーションの一種で、いわば速攻バージョン。普通はポーンをd6に進めて守るのだが、この一手を省略して、先にビショップをフィアンケットする。そして、チャンスと見れば、ポーンをd6ではなくd5にぶつけようというもの。

悲しいかな英語の解説があんまり聞き取れないのだが、盤面見ていると、何となく、はああと思ったりしてなかなか楽しい。関連動画でチェスの講座らしきものが色々ある。素晴らしい! :mrgreen:  しかし、うーむ、また仕事の敵が・・・(笑)。

華麗に敗北

Screenshot-Pychess

Ubuntuはチェス関係も充実している。というか、今となっては、WindowsもLinuxもMacも、大きな違いはないが。PyChessというチェスボードがシンプルで気に入ったので、それで遊んでいる。チェス・エンジン(実際の着手を計算するプログラム)も、デフォルトのGNU Chess以外に、定評のあるCraftyやら、最近評判のfruitやら、いろいろと選べる。fruitから派生したToga IIというエンジンと対戦。いや、黒番(後手番)なので最初から厳しいのではあるが、不慣れなオープニングでいや〜な感じだなあと思っていたら、いきなり華麗なコンビネーションをくらってしまった、orz… 最後は、クイーン・サクリファイスして例のsmothered mateではないですか!やれやれ、実戦でこれをくらってしまうとは 😯

ボビー・フィッシャー、64歳で亡くなる

Ex-chess champ Bobby Fischer dies – Europe- msnbc.com

Bobby Fischer 28 April 1962 New York

Chessの元世界チャンピオン、ボビー・フィッシャー (Robert James Fischer, Bobby Fischer) がアイスランドで亡くなったらしい。個人的なアイドルであっただけに、とても悲しい。

大げさに言えば、フィッシャーはチェスに殉教したと言えるかもしれない。人々はそのときの状況に応じて、彼を応援したり、英雄視したり、あるいはまた、彼を非難した。フィッシャーは彼らの望む行動をとる必要がなかった。フィッシャーは常に自分自身のポリシーに忠実であった。それが世間の価値観と一致するかは問題ではなかった。おそらくは彼の誤解に基づくさまざまなよくない行為もあったかもしれない。9.11に関してアメリカに糞ったれと言ったのは、どうだったのだろうか。しかし、それもこれも、すべてふくめてフィッシャーなのである。彼を支持するとは言えないけれども、ワタシはフィッシャーが好きだ。

ミーハーファンとして、フィッシャーのチェスの素晴らしさを十分に理解できないのがもどかしい。しかし、ワタシのような初心者にも理解できることもある。今思いつくのは、Pal Benko戦でのルークのただ捨て。普通にビショップの道を開けるのでは、黒に … f5 とされて紛れる。Rf6!! が黒からのすべての策動を封じるのだった。フィッシャーのチェスはロジカルでシンプルでエレガントだ。

惨敗記

さてさて、改造したチェス・プラグインの試運転である。携帯電話Nokia N73(SoftBank 705NK)上のChess Geniusとの一戦。まあ、いつも負けているのだが、これは正に惨敗。というか、攻めることばかり考えていて、自陣が詰みになっているのをうっかりしたというお粗末。それは別にしても、シシリアン・ディフェンス、特にナイドルフ・バリエーションの黒番は難しいなあと痛感する。