Bachmannの数論5巻本

Gallicaで、Paul Gustav Heinrich Bachmann の数論教科書5巻本を見つけた。第3巻がちょうど「2次形式の数論」なので、読んでみたい。ドイツ語で地の文が多いのがちょっと辛いんだけど。

David Cox著「x^2+Ny^2の形の素数」

Primes of the Form X2 + Ny2: Fermat, Class Field Theory, and Complex Multiplication (Pure and Applied Mathematics (Wiley))


途中でほったらかしにしていた David Cox著の Primes of the form $x^2+Ny^2$ を引っ張り出して少し読んでみた。うーむ,やはり頑張って最後まで読んでみたいなあという気になる。

大きく分けて3部構成なのだが,第1部をなんとか理解したという所で前回は挫折というか中断。それでも新たな発見があって嬉しかった。2次形式の種(genus)の理論はガウスのDA(数論研究)の中でもなかなかの難関なのだが,指標系ではなくて2次形式の表す整数の剰余類で類別できるというのは,普通の数論の本には書いてない話。Coxによれば,Gaussの先駆者であるLagrangeの仕事の中にその萌芽が見られるらしいのだが。ともかく,このあたりをもう一度おさらいしなくては。

ブクログ(BookLog)始めてみました

偶然こんなサービスを見つけたので,とりあえず登録してみた。

ブクログ | sukarabeの本棚

Book Log というらしい。バーチャルな書棚が作れる。蔵書の管理もこれでどうぞということだが,登録するだけで恐ろしく時間が掛かりそう(笑)。まあ,無人島に持って行くならどれにするかな〜くらいのつもりで選んでみよう。まだ数冊だけど。自分の書棚というからには,少しはコメント付けたいところだが,これが悩ましい。読み切ったものばかりじゃないしね。

Amazon.jpと連携していて表紙の画像が表示されて楽しいのだが,画像がないもの(主に出版年度が古い物かな?)もある。漢文名作選(大修館書店)の第1シリーズはなかった。残念だ。それに,そもそもAmazon.jpで扱ってないものもある。洋書関係はAmazon.comのデータを持ってこれると良いのになあ。

笑ったのは,最新のJavaScriptを使った画期的なインターフェースっていう能書き。あはは。JavaScriptは最新のテクノロジーじゃないと思うが,まあGoogle Mapで一躍注目された非同期通信の技術ってことで。Flickr!もこれだしね。

「この世をば」読了

永井路子「この世をば」(新潮文庫)

下巻の途中まで読んで、ほったらかしにしていた永井路子さんの「この世をば」を本日読了。すっかりあらすじやら忘れていたため、上巻を含めてあちこち拾い読みしながら、ああ、そうだった、そうだったと思い出しつつ。

もともとは大鏡を読むための準備としてK氏に薦められて読み始めた本。主人公の藤原道長を軸として、当時の貴族の生活や仏教との関わり合いなどが良く分かる。まあ、小説だから脚色とかは当然あるだろうが。

しおり代わりに、鈴木一浩さんの新宿ヤマハクラッセでの「台風ライブ」の半券が挟んであって、あれま、そんなにほったらかしにしていてたかと我ながら驚く。なにせ2004年10月9日なのだから 😉 。

神田神保町

今日は春を思わせるように暖かい。コートなしで神田神保町に出撃する。目的は文房具というか、紙である。オニオンスキンペーパーという薄くてしわしわの紙を買いに、わざわざ三田線でお出かけなのである。随分前に、この Onion Skin のタイプライター用紙(LIFE社のT31という型番)を買っておいたのだが、今は製造してないみたい。そこで、検索して用紙を売っている店を見つけたという次第なのである。神保町も久し振りなのだが、学士会館方面はほとんど歩かない所なので、新鮮な気分で歩く。

目的地は 見本帖本店。Onion Skin Paper で作ったメモ帳などもあり、誘惑に負けそうになったが、ぐっと我慢。まあ、メモ帳は使わないだろうから。目的のオニオンスキンの紙は買えて良かったのだが、これってもう少し安くはならないのかなあ。LIFE社のOnion Skin Type Writing Paper は100枚で800円だったんだが。

sun_valley_onion_skin.jpg

 (Sun Valley のオニオンスキンペーパーの透し)

駅に戻りながら、ああ、お酒切らしているなあ、どうしようか。火曜日なので新井屋酒店は休みだし。この辺りに上手い具合に日本酒充実の酒屋さんなんかないよね〜、などと思いながら歩いていると、鶴齢とか獺祭(だっさい)とか、ん、もしかして期待していいのかな、という酒屋さんがある。入ってみると、びっくりするくらい狭い店内。そして、びっくりする品揃え。おお、荒とよさん以外では見たことない佐賀の「七田」。おお、AquarianさんのBlogで見て気になっていた茨城の「来福」。店主さんが若いのにも驚く。四合瓶で七田の純米おりがらみ、そして来福の愛山・純米吟醸・袋しぼり、を購入する。西ノ宮酒店という酒店なのだが、これからマークしておかねばならない。偶然とはいえ、こういうお店を発見できたのは喜ばしい限り。

少々疲れたので本屋巡りはパスしようかとも思ったが、明倫館と巌松堂だけチェック。巌松堂で石川忠久「漢詩のこころ」を購入。もう一冊気になる本があったが、ちょっと高かったので今回は見送り。見つけた時に買え、というセオリーに反するのだが。

そうそう、4月から通勤ルートが少々変更になり、三田線に乗る機会が増える。神保町で降りることも多くなると思う。本屋以外にも良い店を見つけることが出来て、ちょっと嬉しい。4月から本格的に開拓に励もうっと :mrgreen:

小川環樹、西田太一郎 共著「漢文入門」

「漢文入門」(岩波全書)

いまさら高校生が使うような参考書は買いたくない 😉 ので、岩波全書の「漢文入門」というのを見つけて買ってきた。字が少々小さいのが難点であるが、内容は素晴らしい。第一部「序説」で簡単に文法・構文などを説明したあと、第二部「短文篇」で、短い文章を読みながら文法・語法の解説を行うというスタイル。今は、この「短文篇」を読んでいるのだが、内容も面白く、この位の長さなら何とかギブアップせずに読めるかなあという感じ。もっとも、段々と長く、難しくなっていくみたいだから、いつまで続くかやや疑問だが。

このあと第三部「各體篇」というのが控えていて、いろいろな文章を全文読むことになっている。ちょっとここまでは無理かなあという気がするが、まあ、ぼちぼちやって行きましょう。

鹿男あをによし

鹿男あをによし(万城目学 まきめ まなぶ)

かみさんと二人して気に入っているドラマなのだが、ジュンク堂で原作を見つけたので、つい買ってしまった。小説を買うなんて何年ぶりだろうか。

意外だったのは主人公の同僚の藤原先生というのが男性だったこと。ドラマでは女性に変更されている。テレビってあざとい(?)なあと 😉 。テレビに合わせてぼちぼち読んでいこうと思っていたのだが、つい勢いがついてしまい、一日で最後まで読んでしまった。おかげでこんな時間に。やれやれ。

いや、とっても面白かった。作者さんは万城目学(まきめ まなぶ)さん。1976年生まれで、これが2作目だという。小説ほとんど読まないので、こんなことを言うのはどうかとも思うのだが、こんなに読みやすいとは思わなかった。軽快でリズミカル。内容もSFとはちと違うが、伝説や歴史とも絡めながら意外性に富み、クスッとしてしまう箇所も随所にある。フィクションならではの面白さだね、これは。

しかし、これで結末が分かってしまったわけで、来週からテレビの楽しみが半減なのである。うーむ、やむを得ないこととはいえ、残念至極。

「史記」と「十八史略」

「史記 中(漢楚篇)」(朝日選書) & 「十八史略精釈」(加藤中道館)

先に書いた「漢文名作選2 歴史」にも項羽と劉邦の話はかなり詳しく載っていて、もちろんそれらは司馬遷の「史記」なのだが、そうなると「史記」そのものを読みたくなるのが人情というもの。ということで、ついでに買ってきたのが朝日選書の「史記」。全部で3冊あるうち、真ん中の「漢楚篇」だけというのがいかにも中途半端だが、とりあえず読みたい所を。「史記」の日本語訳はいくつかあるみたいだが、この本は原文(白文)と訓読(書き下し文)もついていて、漢文を読みたいという欲求にも応えてくれる。文字が小さいのが難点だが、この小冊子にこれだけの内容なのだから致し方ない。

歴史といえば、高校生の頃に買うだけ買った「十八史略精釈」という本を実家から持ってきていたのだった。文法詳解などと付いているから学習参考書の類なのだが、古文漢文苦手の高校生には荷が重かったに違いなく、見てみると、最初の方にしか読んだ形跡がない(笑)。というか、最初の方はあまり面白くないってば。項羽と劉邦のあたりを読めば少しは面白かっただろうに。学習参考書らしく、原文(レ点、一二点など付き)、その下に書き下し文、そして現代語訳、文法、参考事項など詳しく、けっこう楽しい。

いまさら言っても詮無いことではあるが、漢文、世界史と別々の物としてではなく、「古代中国の歴史および漢文」という形、あるいは「司馬遷の史記を読む」でも良い、とにかく内容的にまとまった形で提示してくれれば、もう少しは面白がって勉強したのではないだろうか、と思う。ま、老後の楽しみに取っておいたと考えれば良いか :mrgreen:

漢文名作選

漢文名作選(大修館書店)

高校生のときにさぼった分を取り戻そうというわけではないが、何故か漢文、そして中国の歴史や故事成語などが読みたくなっている。本屋では数学以上に肩身の狭い思いをしているらしきこの分野だが、さすがジュンク堂、品揃えは豊富です。しかし、そのジュンク堂にしてこの程度かあと、ちょっと寂しい気持ち。

いささか教科書的ではあるのだが、大修館書店から漢文名作選というシリーズ物が出ていて、こういうのが欲しかったんだよね、と我が意を得た気分。第1集が5冊、第2集が6冊、計11冊出ている。とりあえず、項羽と劉邦の有名な話が載っている「歴史」の巻と、「文章」の巻、それから第2集から「故事成語」の巻を購入。字が大きくて気持ちが良い。一人部屋にこもって書き下し文(訓読)を声に出して読んでみる。まるで受験生のようですね(笑)。でも気持ち良い。漢文のリズムというか韻律というか、どことなくバッハをイメージさせて、自分の中では正に古典、クラシックという感じがするのである。

何故に3冊も?

何故かSiegelの第1巻が3冊も

徐々にペースが落ちてきたが、部屋の整理続行中。それと平行して本棚も少しずつ整理しているのだが、驚愕の事実が発覚。何故か Siegel (ジーゲル) の Topics in complex function theory 3巻本の第1巻のみが3冊もあるのだ 😯 🙁 orz…

いや、2冊あるのは知っていた。注文中に本屋で見かけて我慢できずに購入したのだ。早く読みたかったから、それはそれで良い。しかし3冊目は謎。

ちなみに、第2巻のみがオリジナルのハードバウンドで、第1巻と第3巻はリプリントのペーパーバウンド。多分第2巻を買ったときには、他の巻は絶版だったのだと思う。

ジーゲルの本はどれも素晴らしいのだが(と言っても、ちゃんと読んだ本はそんなにはないのだが)、なんでも自分が理解できない言語への翻訳を拒んでいるらしく(と以前誰かから聞いたのだが)、日本語訳は一冊も出版されていない。残念なことである。