漢文こばなし集

ちょっと気の利いた 漢文こばなし集

2ヶ月ほど前だったか、ジュンク堂で見かけた。気軽に読める本。あまりに気軽に読めそうなので、買うのをよそうかと思ったくらい(笑)。出版社が大修館で漢文の組版がとてもきれいだったこともあり、迷った末に購入した。

このところ鞄に常時入っていて、電車などで読んでいるのだが、そういう用途には最適。さすがに朝の通勤時に岩波全書の「漢文入門」を読むのはいささかつらいものがある。

全部で23話の、それこそ「ちょっと気の利いた」小話ばかり。話題や出典も多岐に渡っていて、どれも面白い。実は最初、著者のコメントというかエッセー風の解説が、少々うとましく感じたのだ。多分、こちら側が「漢文学習モード」になっていて、いいよ、そんなこと、なんて思っていたに違いない。不思議なもので、訓読の仕方とか、そういうことをあまり気にせず、それこそ、漢文であるかどうかなんてどっちでもいい、という感じで読んでいると、著者ののんびりとした語り口がすんなりと受け入れられるのであった。

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