Polya-Szegoの問題集(2)

本の整理はそっちのけで Polya-Szego
(ポリア&セゲー)共著の問題集を読んでいるが,久し振りに眺めると面白い問題が目白押しだ。
比較的初等的で,面白そうなものをピックアップ。 \[
A_n=\frac{1}{n+1}+\frac{1}{n+2}+\cdots+\frac{1}{n+n} \] が $A=\log
2$ に収束することは,区分求積法(リーマン和)から直ぐに分かる。では,どれくらいのスピードで収束するだろうか。Part II の
No.12 によれば \[ \lim_{n\to\infty} n(A-A_n)=\frac{1}{4} \]
が成り立つらしいのである。
これは簡単に解けた。リーマン和は微小長方形の和なので,積分を長方形で近似したときの誤差評価をすればよい。関数$f(x)=\frac{1}{1+x}$は区間$0\leq x\leq 1$で単調減少かつ下に凸であるから,各長方形での誤差は,上からは弦で,下からは右端での接線で押さえることが出来る。
下からの和は,これまた区分求積法で上から押さえたものと同じ値に収束する。そういうわけでこの場合, \[
\lim_{n\to\infty} n(A-A_n)=\frac{1}{2} \lbrace f(0)-f(1)\rbrace
=\frac{1}{4} \] となる。

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