2011

自炊PDFの加工メモ

Hardy-WrightのAn Introduction to The Theory of NumbersのPDF化が完了し,bookscanのサイトからダウンロードした。450ページで150MBほど。これをモノクロ化した。Macで利用できるツール探しから始めたので,けっこう時間かかった。以下,その手順。本のファイル名は hr.pdfとする。

  1. AcrobatでPDFを開き,ページ毎にTIFF形式の画像ファイルにして保存。hr_Page_001.tiffからhr_Page_450.tiffまでの450個のファイルが出来る。
  2. XNViewMP.app, XNConv.app の配布サイトから nconvert というUNIX プログラムをダウンロードしておく。パスの通っている適当な場所(/usr/local/bin など)に移動。
  3. XNViewMP.appで画像を開き,ガンマ補正などのパラメーターを決める。今回は,コントラスト20,ガンマ0.40に決めた。
  4. ターミナルを開き,画像ファイルのある階層に行く。nconvertを使って,すべてのページをモノクロにするのだが,まずは200%に拡大し,それから画像補正(コントラスト,ガンマなど),しかるのちに,階調を64(6 bit)から順に半分ずつにして2bitまで下げ,最後に白黒2値(1bit)に落とす。具体的には,次のようにする。
    nconvert -ratio -rtype lanczos -resize 200% 200% -contrast 20 -gamma 0.4 -dither -grey 64 -dither -grey 32 -dither -grey 16 -dither -grey 8 -dither -grey 4 -binary nodither *.tiff
  5. 変換された画像を結合する。Acrobatを開いて,hr_Page_001.tif からhr_Page_450.tif までを1つのPDFにまとめ,適当なファイル名で保存。ここでは hr_mono.pdf とする。なお,TIFFの読み込みについては,デフォルトではJBIG2のロスレスでの圧縮になっていたが,これだと表示に時間かかるみたいなので,CCITTでの圧縮に変更した。もっとも,あとでPDF/Xにするなら,ここは気にしなくても良いかも。
  6. このままでも良いが,OCR処理する。画像は元のまま(exact)としたが,300dpiでダウンサンプリングしても良いかも。hr_mono_ocr.pdf として保存。
  7. OCRかけると,なぜかMacのPreviewで読むとき,スクロールが非常に重たい。そこで,PDF/Xに変換する。デフォルトのX1aのタイプにしたが,違いはよく分からない。hr_mono_ocr_x1a.pdf として保存。

以上で完了。最後のPDF/X化をすることで,スクロールが非常にスムーズになり,快適。ファイルサイズも30MBくらいだし,文字もくっきりと黒くなって,とても読みやすくなった。

Hardy-Wright Page 238

夢の中で

たまに夢で数学することがあるが,朝起きてみるとたいてい間違っている。というか,そもそも数学になっていなかったりする。しかし,今朝のは違った。簡単な話なんだけど。

$\displaystyle \int \frac{1}{\cos^4 x}\,dx$ を計算するために,
\[ \frac{1}{\cos^2 x}=1+\tan^2 x \]
と変形する。すると,$u=\tan x$ という変数変換で,
\begin{align*}
\int \frac{1}{\cos^4 x}\,dx
&= \int \left(1+\tan^2 x \right) \frac{1}{\cos^2 x}\,dx \\
&= \int (1+u^2)\,du \\
&= u+\frac{1}{3}u^3 \\
&= \tan x+\frac{1}{3} \tan^3 x
\end{align*}
となるという話。まったく同様にして,$u=\cot x=\frac{\cos x}{\sin x}$ とおけば,
\begin{align*}
\int \frac{1}{\sin^4 x}\,dx
&= \int \left(1+\cot^2 x \right) \frac{1}{\sin^2 x}\,dx \\
&= \int (1+u^2)\,(-du) \\
&= -u-\frac{1}{3}u^3 \\
&= -\cot x-\frac{1}{3} \cot^3 x
\end{align*}
となる。

こんな計算,昔やったような気もするが,最近記憶力ないので。

いそしぎ

昨日のことだが、昼過ぎに何気なくBSのNHKをつけたら、映画の「いそしぎ」をやっていた。主題歌は知っているが、映画は見たことなかった。つい最後まで見てしまったが、こんな切ない物語だったとは。

主題歌の邦題は映画そのままで「いそしぎ」というのだが、原題の The Shadow of Your Smile の方が、映画の印象にあっていると思う。けっこう好きな曲で、ちゃんとは弾けないのだが、時々、テーマのところとかちょこっとオルガンで弾いたりする。今までは何にも考えずに弾いていたのだけど、映画のシーンを思い出すと、弾きながらも切ない気持ちになりまする。

機械に負ける

とある積分計算。$\int \frac{\cos^2 x}{\sin^4 x}\,dx$ を求めることに。分子を$\cos^2 x=1-\sin^2 x$と変形すれば,$I_n=\int \sin^n x\,dx$ に帰着できそうである。

$I_n$が満たす漸化式
\[ nI_n=(n-1)I_{n-2}-\sin^{n-1}x\cos x \]
は$n$が負の整数でも成り立つので,これを使えば,$I_{-4}$は
\[ I_{-2}=\int \frac{1}{\sin^2 x}\,dx=-\frac{\cos x}{\sin x} \]
に帰着されるから,
\begin{align*}
\int \frac{\cos^2 x}{\sin^4 x}\,dx
&= I_{-4}-I_{-2} \\
&= \frac13\left( 2I_{-2}-\frac{\cos x}{\sin^3 x} \right)-I_{-2} \\
&= \frac13\left( -I_{-2}-\frac{\cos x}{\sin^3 x} \right) \\
&= \frac13\left( \frac{\cos x}{\sin x}-\frac{\cos x}{\sin^3 x} \right) \\
&= -\frac13\left( \frac{\cos x}{\sin x} \right)^3
\end{align*}
となる。

念のため,Wolfram Alpha でチェックしてみた。なんと,$u=\cot x=\frac{\cos x}{\sin x}$ と変数変換して,
\begin{align*}
\int \frac{\cos^2 x}{\sin^4 x}\,dx
&= \int \frac{\cos^2 x}{\sin^2 x}\cdot \frac{1}{\sin^2 x}\,dx \\
&= \int u^2 \,(-du) \\
&= -\frac13 u^3 \\
&= -\frac13\left( \frac{\cos x}{\sin x} \right)^3
\end{align*}
と計算していた。ええ,そうです。この方がずっと簡単です。負けました。というか,もうね,積分計算とか機械の仕事だからさ 😉 。あーあ。

シンガー、ソープ「幾何学とトポロジー入門」

なかなか進まないが、ぼちぼち本棚の整理&PDF化を実行中なのである。久しぶりに SingerとThorpe共著の Lecture Notes on Elementary Topology and Geometry に遭遇。

大学3年の輪講で使っていたテキスト。初めて買った洋書の数学の本だったかもしれない。

Singer, Thorpe : Lecture Notes on Elementary Topology and Geometry

予備知識があまりなくても読めるし、よく出来た本だとは思うが、個人的には位相のあたりがまどろっこしかった。もっとも、それは手っ取り早く de Rham の定理に辿り着きたいという気持ちがあったからだったかもしれない。この本の立場は、そうではなくて、無味乾燥になりがちな位相空間入門を具体的目標(de Rhamとかリーマン幾何とか)を掲げて魅力的に展開しよう、ということなのだろう。

日本語訳も出ていて、欲しいなあと思いながら、同じ本が2つあってもなあと、結局買わずじまい。

WiMAXと3Gが使えるauのDATA08Wを購入

昨日、池袋に行く用事があったので、ついでに気になっていたauのWi-Fi Walker Data08wというデータ通信端末を見に行き、購入した。大きさはiPhoneとほぼ同じだが、厚みは1.5倍くらいある。

auのWiMAX+3G(CDMA)モバイルルーター Wi-Fi Walker DATA08W

特徴は、WiMAXと3G(携帯電話の電波)の両方でデータ通信が出来るということ。これまで、WiMAX専用のEGGというモバイルルーターを使っていたのだが、これをリプレイスできれば良いなと思っている。

WiMAXルーターEggとau Data08w

Eggは比較的初期のWiMAXルーターだが、電池の持ちも良く、特に不満もなく使っていた。WiMAXも自分の行動範囲はおおむね圏内なので大きな不満はないのだが、それでも、喫茶店で圏外だったりすると、ちょっとがっかりということが無かったわけではない。九州の実家や北海道に行くことを考えると、携帯の電波でネットの繋がるのは、魅力的に思えた。

一番心配したのが WiMAX ルーターとしての性能。自宅はWiMAXの電波がそれほど強くないのだが、Eggと遜色ない結果、いや、むしろEggよりも速いみたいで、一安心した。スピードテストの類はいろんな要素があって信頼性は微妙だが、とりあえず4回ずつ測定してみた。ちなみに測定時刻は日曜日(本日)の午前10半頃。MacBook Air 11インチ (mid 2011) 上のFirefoxで、測定サイトはspeedtest.netを利用した。

まずは、WiMAXモードでの Data08w の結果。
Data08w(WiMAX)のスピード測定
Data08w(WiMAX)のスピード測定
Data08w(WiMAX)のスピード測定
Data08w(WiMAX)のスピード測定

次に、Egg (WiMAX専用ルーター)の結果。
WiMAXルーターEggのスピード測定
WiMAXルーターEggのスピード測定
WiMAXルーターEggのスピード測定
WiMAXルーターEggのスピード測定

最後に、3Gモード(携帯電話の電波)での Data08w の結果。
Data08w(3G)のスピード測定
Data08w(3G)のスピード測定
Data08w(3G)のスピード測定
Data08w(3G)のスピード測定
3G回線だと、さすがに遅いが、それでも平均して1M bit/sec くらいは出ているのはありがたい。メールや数百キロバイトのPDFのやりとりには十分な速度。

番外編として、自宅の無線LANの速度も調べてみた。あー、これ完全に古い無線ルーターの性能が律速段階になってるなあ。無線ルーターも新しい速いやつに買い換えたいものだ・・・。
自宅の無線LANのスピード測定

ということで、基本性能については満足できた。あとは使い勝手とか電池の持ちとかだが、電池に関しては、この小さいサイズだと期待できないだろうと思う。まあ、エネループのモバイルブースターあるから、それ使えば良いかなと。

予定外の出費

数日前に寝室のエアコンが故障してしまった。もう15年になるから仕方ないですか。とりあえず,デロンギのオイルヒーターでしのいでいるが。ということで,今日,新しいエアコンを買いに,池袋まで行った。

昼過ぎに行ったのだが,人が多いのに驚く。土曜日だからなのか師走だからなのか,その両方なのか。とにかく人だらけ。電器店はそれにも増して人だらけ。こんな時期にエアコン買い換える人などあまり居ないだろうという予想はあっさりと覆された。聞けば,年末は買い替えのピークなんだとか。

居間のエアコンを6月に買い換えたのだが,同じメーカーの小型のものにした。人気商品らしく,我が家にやってくるのは再来週になってしまった。まあ,それまではデロンギに活躍してもらおう。

それにしても年末に予定外の出費だった。やれやれ。ついでに,気になっていたモバイルルーターを見に行って,購入した。auのWi-fi Walker DATA08W というもの。WiMAXと3Gの両方が使えるというのが売りである。WiMAX専用機と比べてどうかなと心配だったが,数カ所で調べた結果,速度に関しては遜色ないようで一安心。

ということで,WiMAX専用機の方は引退ですかね。2回線維持するわけにも行かないし。ルーターの話はまた改めて。

忘年会

仕事も一段落した水曜日は飲み会だった。忘年会には早いかもだが。仕事関係ではなく,マンション理事会で一緒に苦労した友人たちと。

場所は大塚のとある居酒屋。こぎれいな店で食べ物も美味しく、日本酒も充実していた。同行の某氏が20年来通っている店だという。

酒蔵きたやま@大塚

ともかく、9月の台風の日以来である。職場の飲み会と違って仕事の話も出ず 😉 、楽しく盛り上がる。まあ、管理会社の担当者の話など、きつい話題もたまにはあったが 😉 。

先に帰る一人と別れ、4人で二軒目の掌(たなごころ)へ。けっこう出来上がっていたので、あまり記憶なし 😯 。駅前で一人と別れ、3人でタクシーに乗って帰宅。うん、このメンバーだと安全だなあ 😉 。

ジーゲルの超越数の本

2週間ほど前に注文していた本が届いた。ジーゲル (Carl Ludwig Siegel) の「超越数」(Transcendental Numbers) である。残念ながら古本なのだが,大好きな本なので,原書が本棚に並ぶのはとっても嬉しいのだ。

Carl Ludwig Siegel の Transcendental Numbers

ジーゲルは日本語(というかジーゲル自身が理解できない言語)への翻訳を許可しなかったらしく,ジーゲルの本で日本語訳が出版されているものはない。そうなのだが,自家版の訳というのがあって,それを貰って読んでいたから,今日まで原書を見ることがなかった。いや,大学の図書館で一度手に取ったことがあるにはあるのだが,訳本持ってるからということで,ざっと眺めるだけで終わっていた。

ふと,一度原書で読んでみたいと思った。原文ではどう書いてあるのかなと思う箇所も幾つかあったりしたので。

プリンストン大学の例の赤本のシリーズなのだが,本文ぴったり100ページの小冊子であることに驚く。これで$e$が無理数であることからゆったりと始めて,最後はGelfond-Schneiderの定理にまで到達するのだからすごい。印刷はタイプライターの印字なので,数式などちょっと読みにくいところもあるのだが,急がずのんびりと原文で読み直してみようと思う。

ディユドネ:現代解析の基礎

まだまだ本棚&部屋の整理は出来ていないのだが、それでも少しずつは本が減っているはずなので、自炊というか業者さんに頼んでPDFにしたものから、いくつかをメモ。

ディユドネ 現代解析の基礎1

Jean Dieudonne (ディユドネ) の Foundation of Modern Analysis (現代解析の基礎) である。中身はPDFにして、本体は廃棄処分にしちゃった。もう、この本を改めて読むこともないだろうし。

いまにして思えば、こういう本が流行った(?)のは、そういう時代だったのだと思う。多変数関数の微分が、線形写像近似、つまり「微分係数=行列」というのを、ある種感動して学んだのも、若かったからだ。フレシェ微分というのも、もともとは関数解析で発展した話ということだろう。それを有限次元ユークリッド空間での微積分に適用すると、このようになるということだろう。

ということで、今から見ると感動のない本なのであるが、まあ、思い出ということで。同じ頃の微積の本としては、杉浦先生が言及されていたグラウエルト(Grauert)のシュプリンガーの本の方が、微積って感じがして、いまでも良さげな感じがするね。